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俺の話しを聞けVol18 「ペイフォワード」
 
 2001年に日本で公開された、ミミ・レダー監督、オスメント主演の映画「ペイフォワード」という作品がある。
 ラスベガスに住むアルコール依存症の母と家を出て行ったDVの夫との間に生まれ、中学1年生になった主人公トレバーの
 担任の先生は社会科のシモネット先生だった。シモネット先生の顔面は酷い火傷のあとが残っている。シモネット先生は
 生徒達に、「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら何をする?」と問いかける。生徒達は中学生である。悪く言えば幼稚な
 考えを提出するがトレバーと違った。彼の提案した考えこそ、後に世界を変えることになる、「ペイ・フォワード」だった。
 ペイ・フォワードとは「自分が受けた思いやりや善意を、その相手に返すのではなく、別の3人の相手に渡す」というものだった。
 トレバーは”渡す”相手を探す。仕事に就かない薬物中毒の男。シモネット先生。いじめられている同級生。ペイフォワードは
 本人は失敗だったと思い始めるトレバーだったが、そんなトレバーを見ていた母親が、彼には内緒でこの運動をはじめることで、
 トレバーの努力は日に日に報われる。ついにはテレビに取材されるなど、波紋は着実に広がっていく。という内容だ。
 ともすると人間は「見返り」を求める。人に何かしたとき「何かしてあげた」という気持ちになるのが普通の考え方かもしれない。
 私も神様ではないので相手に何かしたときお礼の言葉とかが無いと「むっと」してしまう事がある。そんな時ふと考えるのは、
 「むっと」する自分も悲しいが、何かしてもらって気づかない相手もかわいそうだと思うこと。だからその人に何もしないわけ
 ではなく、その人が何かに気づくまで、してあげられたらいいな!と考える。
 ときたま、高校時代の後輩におごってあげたりする事がある。もちろん彼らは「御馳走様です!」と元気よくお礼を言ってくれる。
 そんな時、必ず言うのは、「お前たちも金に余裕がある時は、後輩におごってやれよ!」と。
 被災地に強盗団が現れたり、何とか詐欺で老人の大切なお金を搾取したり、世知が無い世の中になってしまったが、
 誰か一人でもいい。そんな気持ちを純粋に引き継いでくれる人がいたら、そしてその気持ちがつながっていったら、
 今よりもうちょっといい世界になるかもしれない。日本語に訳すと「恩送り」。今日からでも明日からでも、
 誰でもすぐに実行出来ることだ!
 
 
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