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俺の話しを聞けVol39 坂本龍馬
 
 先日、「小田原藩龍馬会」の発足の集まりがありました。色々なご縁で私は副幹事長を仰せつかった。これから来年2月1日の
 発足に向けて準備をしなければならない。準備の途中、どうしても龍馬関連の書物や文献に改めて関わる事が多くなって、今回は
 そんな龍馬の残した語録の、特に司馬遼太郎氏が「竜馬がゆく」の本の中から抜き出してみました。
 「世に生を得るは事を成すにあり」
 *「生死などは取り立てて考えるほどのものではない。何をするかということだけだと思っている。世に生を得るは事を成すに
 あり、と自分は考えている」
 「事とは何ですか」。
 「しごとのことさ。仕事と言っても、あれだな。先人の真似ごとはくだらぬと思っているな。釈迦も孔子も、人真似でない
 生き方をしたから、あれはあれで偉いのだろう。」
 人の人生というのは、たかが五十年そこそこである。いったん志を抱けば、この志に向かって事が進捗するような手段のみを
 とり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は
 自然現象だからこれを計算にいれてはいけない。」
 以前「俺の話しを聞け」の中でも紹介した事があるが、その文を載せます。
 *龍馬は江戸へ向かって、寝待ちの藤兵衛と旅をする。そして、生まれて初めて富士山を見た。
 「藤兵衛、この景色を見ろ」
 「へい」藤兵衛はつまらなそうにまわりをみた。
 「気のない顔だなぁ」「藤兵衛、一向に驚かぬな」「見なれておりますんで」
 「若い頃、はじめて見た時は驚いたろう。それともあまる驚かなんだか」
 「へい」藤兵衛はにが笑いしている。
 「だからお前は盗賊になったんだ。血の気の熱いころにこの景色を見て感じぬ人間は、才があっても、ろくな奴にはなるまい。
 そこが真人間と泥棒の違いだなぁ
 「おっしゃいますね。それなら旦那は、この眺望をみて、なにをお思いになりました」
 「日本一の男になりたいと思った」「旦那」と藤兵衛はむくれて「それは気のせいでございますよ」
 「あたりまえだ。正気で思うものか。坂をおりればすっかり忘れているに違いないが、しかし一瞬でもこの絶景を見て心のうちが
 わくわくする人間と、そうでない人間とは違う」
 *高杉晋作は平素、同藩の同志に「おれは父からそう教えられた。男子は決して困った、という言葉を吐くな」と語っていた。
 どんな事でも周到に考え抜いた末に行動し、困らぬようにしておく。それでなおかつ窮地におちた場合でも、
 「困った」とは言わない。困ったと言ったとたん、人間は知恵も分別もでないようになってしまう。「そうなれば窮地が死地に
 なる。活路が見出されなくなる」「人間、窮地に陥るのはよい。意外な方角に活路が見出せるからだ。しかし死地に陥れば
 それでおしまいだ。だから俺は困ったの一言は吐かない」
 どんなにきびしい状態になっても絶望してはいけない。私は「困った」くらいは言ってもいいと思うが、簡単にあきらめては
 いけないと思う。常に希望を持って生きた方が幸せだと思う。
 もう一つ「困った」という言葉には準備が無いからだ。日頃から困らない準備をしておく事が大事な生き方だ。
 司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読むと誰もが気が騒ぐのが文章の書き方にもあると思う。
 まだまだあるのでおいおい抜き出して行きます。
 
 
 
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