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俺の話しを聞けVol52　「共配のススメ」

　世界経済は相変わらず不透明なまま。不安定なユーロ、イラン情勢が落ち着かないことが原油価格に反映してしまっている。

　絶好調だった中国もさすがにバブルがささやかれ、国家主席の交代劇が今後どのように影響してくるか未知数のままだ。

　しばらくは予測のつかない状況の中で刻々と変化していく様に、その場しのぎで立ち向かっていかなければならない。

　話しは変わって日本の話し。

　「きもの業界」は５０年前までは日本人の服飾文化の中心の存在だった。私の母も普段着はきものだったし、当たり前に着ていた

　時代だった。ところが洋服の時代に変わってくると、消費額は激減した。正確な数字は覚えていないが、当時のマーケットは

　２００億円規模以上だったと言われている。それが今は５０億円にも満たない。着物業界は悲惨な状況が予測される。

　が、今生き残っている着物メーカーや、販売会社は十分利益を上げているという。要は変化に対応できた企業だけが生き残った

　ということだ。靴を販売する２人の人がいた。アフリカに行って靴を販売する事になった。一人は現地で生活している人達を

　見てみんな素足だったので、この場所では売れない。他の場所に行こうと決断した。もう一人はたくさん売れると早速働きかけた。

　世の中はどんどん変化している。経済は急激に縮小している。運送業界に限らず既存の業態は一部を除いて軒並み落ち込んでいる。

　今までのままの活動をしていては、売り上げはもちろん利益も上がるはずがない。

　今まさに、我々が行ってきた共配というシステムを活用するべきだ。流通業界ではかなりの既存店舗が昨年売上を割り込んでいる。

　今まで１車単位で納品出来た店の注文が減るために採算が合わなくなってきている。当然彼らは運賃の値下げを要求してくる。

　多少の事は出来ても限界はある。当然違う手段を考えてくる。

　「異なる結果を求めて同じことを繰り返すことを愚行という」

　私たち仲間の皆さんがいち早くシステムを理解し、お客様に新しい提案ができることこそ、今やらなければならないことだ。

　やみくもな値下げは誰も幸せにはならない。要求してきた企業とて同じことだ。無意味なコストダウンが作り上げた

　デフレスパイラルは、なかなか改善できないまま時代をさまよっている。

　こんな事をいつまでも続けていては、国時代が崩壊してしまう。