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俺の話しを聞けVol61　「武士は食わねど高楊枝」

　「武士は仮令（たとえ）貧しさで物が食えなくても、満腹を装って楊枝を使うものだということ。武士は生活に

　窮（きゅう）しても不義を行わない。また、武士の気位の高さを喩えた言葉。」

　その時代に生きていたわけではないので、その頃の事はわからないが、武士に限らず日本人には、「我慢」とか、

　「誇り」があったわけで、今世間を騒がせている「生活保護」なんて考えは、本当に最後の最後にたどり着く。

　究極の行き場所であったはずだ。たまたま有名芸能人がやり玉に挙がったから実態を多くの人達が知ったわけで、

　生活保護に費やされる金額は税収の約１割の４兆円。しかも中身は医療費が６割。年金生活者が風邪をひいても

　やたらといけない病院で彼らはＭＲＩなどの高額治療といわれる治療が原則すべて無料で受けられる状態だ。

　人権の問題もあるので、決して彼らが悪いとは言わないが、彼らをもてあそんで不必要な高額の治療を受けさせて

　上前を撥ねるやから、高額の治療薬を受け取って横流しする不届きな人間もいるという実態を知らなければならない。

　安心して生きられる社会にするには「正直者が馬鹿を見る」制度はきちんとしなければならない。

　私が今危惧しているのは、今回のニュースが年金問題にまで波及しなければいいということだ。食うものも抑えて

　暑さ寒さを凌いで、支払っている年金。受給年齢になって支払われる額は年間１００万円にも満たない。

　なのに生活保護を受ける人達は憲法に守られ、少なくとも年間１５０万円から２５０万円程度の支給が受けられる。

　しかも前述の医療費や税金も一切取られない。最近ではネットの中で生活保護をどう受けるのかＨＯＷＴＯを

　紹介しているサイトもあるようだ。誰がどう考えても、まじめにやってきた奴は不利だ。

　日本国民は何故真面目に働き、生活保護よりも悪い年金を選択し、それでも不平も言わず頑張れるのか？

　一つは「性善説」に守られている社会だからだろう。人間はみんな正しい行いをする。相互扶助の精神でお互いを助け合い、

　深い絆で結ばれているからだ。もう一つは礼節を重んじる人種ということだろう。「みっともない」という言葉が

　常に頭のどこかにある。話しは変わるが、上海万博の際、中国人のマナーの悪さが社会問題になったが、

　一部の日本人も人の事は言えない。

　あらためて日本人の良さを考え直す時期に来ているんじゃないだろうか？

　日本人はもっと「カッコいい」人種であったはずだ。日本人はもっと「勤勉な」人たちだったはずだ。

　学校の教科から「道徳」という授業が無くなってしまったことも何か要因があるんだろうか？

　「貰い得」なんてみんなが思ったらこの国は成り立たない。