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俺の話しを聞けVol65 「新たな気持ち」
 
 1年のちょうど真ん中の日が弊社の決算日に当たる。独立して13年目に入るわけだが、毎年この時期になると、

 様々な思いがめぐる。特別感傷に浸るわけではないが、独立当時の思い出を振り返ることがある。200億円の売上の

 あった企業の専務をやっていて、ある意味何の不自由も無かった。32歳で取締役を就任し、やりたいことはほとんど

 やらせてもらった。45歳を過ぎてある日ふと、「定年まであと何年あるか?」と気にしだした。従業員を預かる会社の
 トップとしては情けない考え方だった。近い将来の社長交代も考えなければならない時期だった。気にしなければならない
 時期だったが、会社を預かる以上前向きでなければならない。そんな時期に自分の将来を考えたとき、突然「退職」という
 文字が浮かんだ。何の根拠も脈絡も無かった。ただ「俺がこの会社を任されていたのではいけない」辞めなければ。
 と思ったことだ。当然次の事は全く決まっていなかった。子供も小さかったし、年寄りの両親も抱えていた。
 今考えると何故そんな時期に退職なんてことを思ったかよく分からない。相談する相手もあまりいなかったし、
 相談しても皆、反対だった。私が相談されれば間違いなく反対しただろう。縁あって運送会社をやることになったが、
 結果論として素晴らしい仲間とお客様に恵まれたから今日があるが、もし今この話しが有ったら、間違いなく断るだろうし、
 やるべきではないと思う。
 正式に前会社を退職する4か月前におやじが脳梗塞で倒れ、緊急入院で生死を彷徨ったが、かろうじて生き残った。
 入院先の病院でおやじが私に話しがあるという。「お前が会社を辞める話しを聞いたが俺は反対だ!許さないぞ!」と
 そういわれても、すでに退職届は受理されて、後1ヶ月の時。お袋は徘徊をはじめ、女房は入院と世の中の不幸が全部
 この時期に来てしまったようなタイミングだった。前の会社に籍はあったが、とりあえず朝は子供の弁当を作り、
 おやじの病院に出かけ、いったん家に帰りおふくろを確認。前会社に顔を出してから、独立会社の打ち合わせ。女房の病院に
 具合を見に行って、またおふくろの面倒を見る。こんなことで新しい会社が起動出来るのだろうか?不安もあったが、
 なるようにしかならない。不幸もダラダラと続けざまに来るとつらいが、ここまで重なると、周りの人からもそこそこ
 理解してもらえて、全部「言い訳」になる。その当時も不思議につらいとか、大変だとかは感じなかった。
 「どれが駄目になっても、仕方ないじゃん」みたいな開き直りがそうさせてくれたかもしれない。
 かくして、7月1日新たな出発が始まったが、決して順風満帆ではなかったが、木下はじめ、社員の協力。何より弊社を
 取り巻く協力会社さんのおかげで何とか初年度から黒字を出すことが出来た。以来13回の決算を迎えてきたが、
 毎年この時期は特別な思いがある。また一年どんなことが待ち受けているか波乱万丈ではあるが、楽しい気持ちを持って
 取り組んでいきます。
 
 
 
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