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俺の話しを聞けVol91 「文明は効率、文化は感動」
 
 文化と文明の違いは何かという定義についてはさておき、

 長島巨人名誉監督の国民栄誉賞の受賞が決まった。おそらくこの事に疑問を抱く人はいないだろうが、国民栄誉賞の授与は

 総理大臣の特権。長島さんにいつ渡すのだろうかというのは、歴代の総理大臣は誰も考えただろうが、

 なかなかタイミングが無かった。死んでしまってからでは盛り上がらないので、政治的な背景は別にしていいタイミングだと思う。
 国民栄誉賞の第1号が王選手(当時)世界のホームラン記録を塗り替えた素晴らしい功績を作った。当時の表彰基準には、
 「学術および文化の振興に貢献したもの」にたいして内閣総理大臣顕彰があったがプロ野球選手に対しての前述が

 無かったために何とかしたいと思った福田総理が創設したのが始まり。ご存知のように王選手は世界的な記録があり、

 評価もしやすかったが、長島さんに関しては、記録は素晴らしいがどの記録も1番ではない。天覧試合でホームランを

 打ったからと言って天皇からチップぐらいは貰えるかもしれないが、国民栄誉賞の対象にはしづらい。いささか乱暴だが、
 標題に照らして言うと、王選手は文明(記録)、長島さんは文化(記憶)というところだろうか。
 
 「美味しいワインで乾杯!と楽しむ光景」が文化で「美味しいワインをこのワインはどのようにして出来たのか?しかめっ面する」
 のが文明。
 「高性能な交通信号機を作る」のが文明「みんなで渡れば怖くないと信号無視するのも、赤信号できちんと待つ」のは文化。
 関係ないが、世界中で目の前の道路で全く車が見えなくても赤信号で待っているのは日本人だけだとか?
 ふすまを立ったままでガラっと開けるのは効率を求めた西洋文化。ひざまづいて両手で開けるのが日本の伝統、日本文化。
 今では日本中どこへ旅をするのも飛行機や新幹線が連れて行ってくれる。旅の楽しみは、現地へ行ってからが始まりで、
 現地で終わる。昔(といっても私の若い頃?)は、それこそ県を越すような旅はほとんど宿泊。たまに仕事で葬儀に
 参列する時などは北海道でも沖縄でも日帰り。手段が効率化されていくと少なくとも移動には感動しなくなる。
 車窓を眺めながら地元の駅弁を食べるなんてことは無くなって、ぐるナビを検索して現地のうまいものを食べる。
 効率を追求するという事は、文化の変化につながり、文化の変化は感動の移動にも繋がる。なかなか難しい問題だ。
 
 
 
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