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俺の話しを聞けVol93 「ブロークン・ウィンドウ理論」
 
 ヒラリークリントン、マドンナ、ヤンキース・ジーター並び最も影響力のあるニューヨーカー100人

 (2013年ニューヨーク・オブザーバー発表)に選ばれた男・宇田川信学はニューヨークの地下鉄犯罪の巣窟を

 再生させるという事業をフィリップ・ジンバルドが実証した「ブロークン・ウィンドウ理論」を活用し、

 ニューヨーク地下鉄を「デザイン」という手法で実現させた。彼は、落書きを無くせば犯罪を減らす助けになるのではと考えた。
 車内の暗さに目をつけた宇田川は「落書きを”する気が起こらない”車両」を目指しデザインすることにした。
 
 「ブロークン・ウィンドウ理論」とは全く同種の自動車を片方は新車同様、片方は窓ガラスを少し割って放置しておくと、

 数週間後には新車同様の車はそのままで、窓ガラスを少し割っておいた車はハンドルから何から車内の部品が盗まれ、

 外観も見るも無残な形になるという実験結果だ。

 
 日本では「蟻の一穴」とでも言うべきか。要は小さな事をほっておくと、小さな出来事はどんどん拡大していく。
 良い事なら広がってほしいが、残念ながら悪い事の方が連鎖しやすい。最近私の住む小田原でも中学校に対して、
 窓ガラスを割ったり、水道の蛇口を流しっぱなしにして校内を水浸しにするなどの行為が連鎖している。
 幸い犯人は捕まったという事だが、これも小さい芽をつまめなかった事が連鎖の原因だと思う。
 
 宇田川は地下鉄車両をデザインする際、色と材質にこだわり汚れても(落書きはされても)すぐに消しやすく、
 落書き出来る場所を出来る限り少なくする。床面はあえて白一色ではなく汚れが目立たないようなデザインを施した。
 もちろん当時のニューヨーク市長もあえて小さい犯罪の取り締まりに重点を置いた政策をしたりして、犯罪件数の

 減少を心掛けた。結果、現在のニューヨークの地下鉄は最も安全な乗り物に変わっていった。

 
 皆さんもご存知と思うが、シンガポールはチューイングガムの吐き捨てに高額の罰金を掛けている。
 現地ではチューイングガムは売っていないし、持込の規制されている。しかしよくよく考えると別にチューイングガムを

 噛まない所で死ぬわけではないし、どちらかというとどうでもいい事だ。肝心なのはこのどうでもいい事で規制する事で

 結果的に大きな犯罪を抑止する効果があるという事を理解しておく必要がある。車のガラスも割れていなければ、
 誰もあえて手を出さない。少しでも割れているが故に、中身に興味がわき、犯罪の火種を作っているのだ。
 
 皆さんの社内に置いて小さな約束事は守られていますか?ユニフォームの乱れはないですか?喫煙場所は守られていますか?
 提出物の期限は?会議の時間は?どんな小さなことでも会社として決まりや、ルールを作ったら、全員が必ず守ることが
 肝心で、もし守れないルールならとりあえずそのルールは廃止すればいいんです。守れない事をルールとし、続けることが
 大きな事故や失敗につながってしまう事を認識すべきです。
 加えて、誰でも出来る事ほど、きちっと叱るべきです。例えば売り上げ予算の達成など努力だけではどうにもならないような
 ことを叱ってみても、反感を買うだけだと思います。

 「誰でも出来ること」をどう扱うかで会社の体質が変わるはずです。

 
 
 
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