トップページへ
業務概要
商品紹介 パートナー情報 物流拠点 俺の話しを聞け! 企業情報
 
Home > 俺の話しを聞け! > 俺の話しを聞けVol102
 
俺の話しを聞けVol102 「オリンピック」
 
 1964年開催の東京オリンピック。当時10歳の私は目まぐるしく変わる日本をただただ見ていただけだった。

 東京タワーが完成し、新幹線が開業。首都高速が出来ても片方ではまだ蒸気機関車が走り、納豆売りのおばさんが

 リヤカーで毎朝売りに来る。千五の復興がようやく現実の世界に変わっていく時代だった。

 開会式に国立競技場の上空をジェット機が五輪の輪を描く。カラーテレビは我が家にはないので、
 それが五色の色を描いていたのを見たのは少し後だった。重量挙げで三宅兄弟が小さい体でメダルを獲得し、
 東京オリンピックから正式種目になったバレーボールで東洋の魔女と言われた日本チームが優勝し、
 柔道でへーシンクに日本が敗れ、アベベが裸足でマラソンを走り、

 円谷が競技場で抜かれ銅メダルになってしまった競技を毎日リアルタイムで見ていた。

 小学生でも当時の話題はオリンピック一色。昨日の結果を知らないと学校では会話にならなかった。

 日本中がオリンピックで埋め尽くされていた。
 この時代に生きていた人に「オリンピックと言えば?」と質問すると、ほとんどの人が「東京」と答えるくらい、
 インパクトの強い体験をした。
 今日昼食をとっていたら、「社長は東京オリンピックを二度経験するんですね」と言われ、
 そうか2020年まで生きていたら、そういうことになるんだ。
 当時はどんな経緯で東京開催が決まったかとか、何もわからないままただ単に順番が回ってきたからくらいにしか
 思わなかったが、当時のJOCとかは、必死になって誘致活動をしていたんだろう?経済効果がいくらあるかなんて事も
 あったのだろうが、戦後復興の起爆剤になれば程度だったかもしれない。
 9月8日の朝、2020年の東京大会が決定した。世界でのロビー活動がこれだけ公になることも無かったと思うが、
 指をくわえて順番を待つような事では招致は不可能のようだ。経済効果は3兆円と言われているが、
 決定後の株式の上昇だけでも反応は前向きのようだ。今回の招致に反対の方も大勢いらっしゃるようだが、私はあえて賛成したい。
 当然復興の問題、原発の問題がありますが、この全てが解決したらなんて事は出来ない。問題があることが良い事ではないが、
 問題が無い社会や生活など考えられない。生きていれば何らかの問題を抱えているわけで、
 チャンスがあればどこか一か所でも飛び抜ける必要があると思う。大事なコトは誰かいい人、良くなった人が良くない人、
 たどり付けない人がいるという事実を知って、それはそれで助け合う。協力し合う必要を感じる事だ。
 僕が石巻や義援金に多少なりとも協力出来るのは、何とか自分は生きていける経済が伴っているからで、
 これが無ければ1円だって協力出来ないかもしれない。
 オリンピックは4年に1回開催される世界中のどこかで行われてきた。前回のイギリスでも日本の水泳やレスリングが
 メダルを獲ればマスコミが踊り、日本中が狂喜する。ただその感動にはどうしても時間差が伴う。
 もちろんテレビや他のメディアでもリアルタイムで中継をしてくれる。
 しかし、同じ空気を吸って、同じ大地で耳を澄ませば聞こえるような場所で、もしかしたら選手とすれ違うかもしれない所で
 時間を共有する体験は東京でしか味わえないチャンスだ。
 被災地を置き去りにする事は無い。してはいけない彼らにもこの感動を共有してもらい、
 そしてこの経済効果を供与してもらいたい。
 国民がワクワクドキドキ、ときめきながら、7年後の夢を見るって素晴らしい事だと思う。
 このオリンピックが一部の人の利権の道具にされるのではなく、
 もう一度新しい日本の復興の柱になる事を願っている一人です。
 
 
 
LS Net Co.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.