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俺の話しを聞けVol131 「千歩譲って」
 
 東京電力福島第一原発では1〜7日、4号機プールからの使用済み核燃料の取り出しを終えたようだ。

 事故発生当時、プール内には1533体の核燃料があり、冷却が止まって大きな脅威となった。

 残る180体は、放射線量が比較的低い未使用の核燃料。これらも年内に取り出す予定で、

 終われば4号機のリスクはほぼなくなる。と、ここまではいい話し。

 ただし、1〜3号機の核燃料はそのまま残っており、工法も明確ではない。

 海側の地下トンネルに溜まる高濃度汚染水問題では、トンネルと建屋の接合部を凍結する工事が進むも、
 規制委員会の検討会で作業員の被ばく線量が高いと指摘された。

 東電は工事と被ばく線量は関係ない。と強調しているが、具体的な根拠を問われると答えられなかった。

 九州の方では来年にも原発再開の動きが決まりそうで、続いてとばかりに全国各地の地方自治体からも

 再開の動きが出てきている。そのたびに福島を忘れたのかと反対が叫ばれるが、
 日本のメディアも少しだけ触れて、次のニュースに移ってしまう。原材料コストだけを考えたら

 原子力という「材料」が今考えられるコストパフォーマンスでは一番かもしれない。

 日本の資源を考えてもそちらの力学が働くことは致し方ない部分もある。
 現在ある原発施設を廃炉にするにしてもかなりのコストとノウハウが必要になっている。
 ただし、それは人間の力でコントロールできるということが担保で来てからの話しであって、
 制御できない状況では触ってはいけない「チカラ」だということを改めて考えて欲しい。
 冒頭にも書いたが、4号機は一番被害が少なかった原発でこの原発の機能を停止させることだけでも
 3年以上かかっている。ましてや1〜3号機に関しては方法論も詰め切れていない状態で、
 危険極まりない現状が今も続いているということをメディアも伝えていないで政府の再開発議論に
 躍らせられている。新しいエネルギーの目安が立つまで原発もやむを得ずという考えがあったにしても、
 せめても福島のきちっとした再興計画、原発を制御できるスキームが出来てからの話しであって欲しい。
 千歩譲ってもそれが再稼働の最低条件だと思う。
 
 
 
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